展 示   
                  
                  
                   
                  
                  
                  
                  
                  
                   
                  
                  
                  
                  
                    
                      
                        | 1.はじめに | 
                       
                      
                        | 
                        
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                         占いとは、日本大百科全書(小学館)によると、「俗信のうち、予兆を判断する技術」とあります。 
俗信とわかっていても、女の子ってみんな占いが大好き。 
                        もちろん、いいことしか信じません! 
                         
                         
                         占いは大きく3つに分類されます。 
                         ひとつは、誕生した生年月日や時間などによって、その人の生来の性質や運命・宿命などを占うもので、『命(めい)』と呼ばれます。星占い、四柱推命などが有名です。 
 
                         ふたつめは、何かを決断するときなどに、出た事象の偶然性を利用して観るもので、『卜(ぼく)』と呼ばれます。花占い、タロット占いなどがこれにあてはまります。 
 
                         三つめは、目に見える姿や形を観て現在を占います。『相(そう)』と呼ばれ、手相、姓名判断などがあてはまります。 
                         | 
                       
                      
                         
                         
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                        | 1.「命(めい)」 誕生した生年月日時間などによって占うもの | 
                       
                      
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                        | ◆占星術(astrology) | 
                       
                      
                         
                         占星術とは天文現象を材料にして未来を予測する術で、最古の記録は、紀元前10世紀ごろのメソポタミアに見られます。しかし「月が木星を隠すと、その年に王は死ぬ」といった前兆程度のもので、前7世紀のバビロニアの楔形文字粘土板に、誕生月に応じて子どもの予言がなされたことが記されています。 
 中国では、前100年ごろに書かれた司馬遷の『史記』の「天官書」に、占星術が記されています。 
                         | 
                       
                      
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                        史記 / 司馬遷撰. -- 第4冊. -- 中華書局, 1975. 
資料ID:20554132  請求記号:222.04/29  配置場所:1階A15 | 
                       
                      
                         
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                        占星術または天の聖なる学 / マルクス・マニリウス著 ; 有田忠郎訳 ; : 新装版.  
                        -- 白水社, 1993. -- (ヘルメス叢書). 
                        資料ID:30777613 請求記号:148.8/Ma 配置場所:3階M21 | 
                       
                      
                        1世紀頃のローマの詩人マルクス・マニリウスは、十二宮の作用分野、ホロスコープの決定法などについて著しました。 
 ホロスコープ(horoscope)とは占星術で個人の生誕時における日・月・惑星・星の位置関係を図で示したもの。紀元前5世紀にバビロニアで発生したと考えられており、古代ローマ時代に盛んに行われました。 
                         
                         
                         | 
                       
                      
                        日本には、806年に空海が占星術を中国から持ち帰りました。『文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経』は上下二巻で、『宿曜経』と略されます。この占星術を生業とするものを宿曜師と呼び、すでにあった陰陽師と勢力を二分しました。 
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                        密教部 / 高楠順次郎, 渡邊海旭編. -- 4. -- 大蔵出版, 1941. -- (大正新修大蔵經 ; 第21巻).  
                        資料ID:20690755 請求記号:183/1/21 配置場所:1階A5 | 
                       
                      
                         
                         日本ではその後も盛んに宿曜道の研究が進み、平安時代末期に生まれた人のホロスコープが残っています。 
 
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                        続群書類従 / 塙保己一, 太田藤四郎編. -- 第31輯上. -- 訂正3版. -- 続群書類従完成會, 1958. 
                        資料ID:21449789 請求記号:081/8C/31-1 配置場所:移動書架B1 
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                        巻第九百八 「宿曜運命勘録」から 
                        この人は、天永三年十二月二十五日丑時(1113年1月15日午前2時ころ)に生まれの男。 
                        図には十二宮【白羊、青牛、陰陽、巨蟹、獅子、小女、秤量、蝎虫、人馬、磨羯、宝瓶、雙魚 】と、その外側に九曜(太陽・月・7惑星)の黄道上の位置が示されています。 
                        この人の本命宮(誕生時に東の地平線に昇ろうとしている宮)は蝎虫宮。さそり座ですね。 
                        本主宮(誕生時に月があった宮)は人馬宮。つまりこの人は射手座です。 
                        現在では、誕生時に太陽のあった宮で「○○座」と表しますが、この時代は「月」で占っていたのですね。 
                         
                        この人は 
                        富と和解があって、君主にも寵愛され、威徳もあり、強くて怖いものなしで、頭もよく、イケメン。 
                        性格は明るく、慎み深く、約束も守るので周囲に敬われ、両親にはちゃんと従い、先生も敬い、ついには功徳があると書かれています。 
                         
                         
                         | 
                       
                      
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                        | ◆四柱推命 | 
                       
                      
                        四柱推命は、中国で陰陽五行説を元にして生まれた人の命運を推察する方法で、生まれた年・月・日・時の干支、つまり年柱・月柱・日柱・時柱の4つの柱の干支からその人の運命を占う方法をいいます。 
                         四柱推命とは日本の言い方で、江戸文政元年(1818)に漢学者の桜田虎門が、中国唐末に書かれた『淵海子平』を翻訳して『推命書』としたのが始まりで、中国では「子平」「三命」「命学」「命理」「八字」と言われます。 
                         
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                        四柱推命は中国に在り : 世界に誇る : 素人でもわかる入門書 / 陳晃華著. -- リーベル出版, 1994. 
請求記号:148.6/2 資料ID:21524288 配置場所:0345:3階M21 
                         | 
                       
                      
                         
                         
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                        江戸時代女性文庫. -- 9. -- 大空社, 1994. 
                        資料ID:30339484 請求記号:210.5/172/9 配置場所:1階A12 
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                        『宝暦大雑書万々載』(安政2年刊)より 
四目録八卦のうらない 
四目録八卦というのは、生まれた年(干支)・月・日・時を合計して、それを8で割り、その余りで調べます。 
たとえば、未(ひつじ)年の人は8。それに自分の生まれ月+日+時間を合計します。8で割ってその余りが1だったら、乾(一)のところを見てください。待ち人は速やかに来ます。 
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                        3.「卜(ぼく)」 出た事象を偶然性を利用して観るもの 
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                        ◆龜卜(きぼく)=亀甲占い 
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                         中国古代、殷の時代に行われた占い。 
 亀の腹甲や獣の骨を火にあぶり、その裂け目によって、国家の大事を占いました。 
                         卜という文字は、亀甲占いの割れ目を意味する象形文字からできています。 
                         
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                        天への問いかけ : 甲骨文・金文 / 石川九楊編. -- 二玄社, 1996.12. --  
                        (書の宇宙 / 石川九楊編 ; 1). 
                        資料ID:30490017 請求記号:728.2/Is/1 配置場所:3階M7 | 
                       
                      
                         
                        ◆筮竹(ぜいちく)占い 
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                         殷代の亀卜(きぼく)に代わって、周代になると、筮竹(ぜいちく)と算木(さんぎ)による占いが生み出されました。 
 筮という字は竹と巫(みこ)からなっています。読んで字の如く、50本の竹の棒で神意をうかがういます。 | 
                       
                      
                         | 
                        易経 / 鈴木由次郎著 ; 上. -- 集英社, 1974. -- (全釈漢文大系 ; 第9巻). 
                        請求記号:928/46/9 資料ID:30276772 配置場所:0354:3階N6 
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                         路上で見かけてことがありますか? 
                        本ずつ数えて除いていき、最後に左手に余った筮竹の数によって、乾(けん)、兌(だ)、離(り)、震(しん)、巽(そん)、坎(かん)、艮(ごん)、坤(こん)の八卦を得ます。「当たるも八卦、当たらぬも八卦」の八卦はここからきています。 
                         
 
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                         | 
                        周易, 乾・坤 / 雲川弘毅改定. 山嵜闇齋點改刻. --  中邨貞固堂 , [享和年間].  
                        資料ID:3036298  配置場所:2階資料室 
                         | 
                       
                      
                        やがて筮竹占いのテキストである『易(周易)』が整備され、五経の筆頭の『易経』として、儒教の経典となりました。  
 
                         
                         | 
                       
                      
                        | ◆御御籤(おみくじ) | 
                       
                      
                        「くじ」に丁寧語の「御」を二つもつけていますね。社寺に参拝の折などに引いて、神仏によって吉凶を占うくじです。 
順位は「大吉、中吉、小吉、吉、半吉、末吉、末小吉、凶、大凶」ですが、地方によって違います。 
                        おみくじを木に結ぶ行為は、神道の「結び」の信仰からきた民間の風習で、持ち帰っても、木に結んでもよいということです。 
                         
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                        ひょうご社寺巡礼 / 神戸新聞社編. -- 神戸新聞総合出版センター, 2009. 
                        資料ID:30780866 請求記号:175.964/Ko 配置場所:2階資料室 
 
                         | 
                       
                      
                         
                         
                        ◆六壬神課(りくじんしんか) 
                         
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                        中国で成立した占術で、占おうとした時刻を元に天文と干支術を組み合わせて占います。 
 日本では、占術・呪術・祭祀をつかさどる官職の陰陽師が行い、平安時代から鎌倉時代にかけてさかんになりました。安倍晴明が有名ですね。 
                         占うにあたっては式盤(ちょくばん)と呼ばれる器具を使用することがあります。 
                         
                         | 
                       
                      
                         | 
                        安倍晴明「占事略决」詳解 / 松岡秀達著. -- 岩田書院, 2007.(CD=ROM付き) 
                        資料ID:30696983 請求記号:148.4/Ma 配置場所:3階M21 
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                         式盤模型を作ってみました! 式盤の材料は「地盤に雷に撃たれた棗(ナツメ)と天盤には楓(フウ)にできるコブである楓人(フウジン)」を使うのが正しいとされ、正しい材料で正しく作成した式盤には呪力があるとされています。本当に占いたい人は、附属のCD-ROMで入力できます。 
 
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                        ◆大雑書(おおざっしょ) 
                         
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                        日本国語大辞典によると、暦占書の一種。陰陽道にもとづいて、人間の行為・行動の吉凶を知る際の規準として、主として江戸時代に広く行なわれました。 
後期には、家相・人相・男女相性・命名などの要素をとりこみはじめ、幕末に近い時期には日取りや夢判じなども含むようになり、種々雑多なことがらに対して吉凶を判ずる易占書的性格が濃くなりました。 
                         
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                        万暦雑書寛文大成(まんれきざっしょかんぶんたいせい) 
                        資料ID:2180239 請求記号:【十一 -1-24】 配置場所:貴重 | 
                       
                      
                         
                        陰陽道にもとづいた日どり・方角、男女の相性、行動の吉凶、その他今でも人気のある占いの数々が書かれています。 
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                        4.相(そう) 目に見える姿や形を観て占うもの 
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                        ◆手相 
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                        西洋で発達した手相術と東洋の手相術は、かなり異なっています。 
 ヨーロッパでは、ジプシー(ロマ民族)によって手相占いが広まりました。 
 16世紀に入ると、手相術の集大成的な大著が編纂され、中でも、1562年にヨアンネス・テスニールによって出された『オプス・マセティクム』や、1549年の修道士ヨハン・インダジーネの『手相術』という本が現在の手相の基礎となりました。 
                         占いの盛んなインドでは、紀元前7~6世紀の『ヴァシシュタ法典』や『マヌ法典』にすでに手相占いの規制についてが記されています。 
                         
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                        手相の暗号 : あなたの手は大金をつかむか、愛を引き寄せるか / 樹門幸宰著. -- 幻冬舎, 2006. 
                        資料ID:70016055 配置場所:2階K10 
                         
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                        魔法 : その歴史と正体 / K. セリグマン著 ; 平田寛訳. -- 人文書院, 1991.7. 
                        資料ID:30137158 請求記号:147.1/2 配置場所:3階M21 
                         
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                        万年大ざつしよ(まんねんおおざっしょ) / 秋田屋徳右衛門 / 元禄十一年  
                        資料ID:2180238 請求記号:【十一 -1-23】配置場所:貴重 
                         
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                        ◆姓名判断(せいめいはんだん) 
                         
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                        一般的に、人の姓名の字の画数から、その人の性格や運勢について解釈を与える占いの手法の一つ。5つの格数を算出し、それらに与えられた数の解釈を行います。 
 画数の計算には流派によっていくつかの方法があります。 
 現行の当用漢字の画数で計算する流派 
 旧字体の画数で計算する流派 
 康煕字典を基準とする流派 
                         部首を本字に直して計算する流派 さんずいは「水」、草かんむりは「艸」、てへんは「手」など 
                         例えば「沢」の場合、 
新字体で7画  
さんずいを「水」に直して8画 
旧字体(澤)では16画 
康煕字典では17画 
 
もちろん、一番いい結果を選びましょうね。 
                         
                         
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                        世界の文字の図典 / 世界の文字研究会編. -- 吉川弘文館, 1993. 
                        資料ID:30615502請求記号:801.1/Se配置場所:3階N10 
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                         当用漢字は、文部省と国語審議会により昭和24年に定められましたが、それまでに使われていた正字の筆写体(行書・草書・誤字・当て字など)に基づき作られました。 
つまり、戦前の日本人が日記、手紙、その他の文書に用いていた略字やくずし字をもとに新字体を考案したのです。 
 
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                        標註訂正康煕字典 / 渡部温訂正. -- 復刻版. -- 講談社, 1977. 
                        資料ID:20283339請求記号:823/7配置場所:3階N11 
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                        ◆夢占(ゆめうら) 
                         
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                        「ゆめうらない」とも「夢判断」ともいい、夢で吉凶を占ったり、夢の内容をなにかの予兆と考えることです。 
 「一富士、二鷹、三茄子」がよく知られています。 
 西洋では、聖書にも「ヤコブの夢」の話があり、フロイトの『夢判断』も有名ですね。 
                         日本でも聖徳太子が夢占をするために法隆寺の夢殿に入ったという伝説や、安倍晴明が著したとされている『神霊感応夢判断秘蔵書』などがあり、古来から人気があるようです。 
                         
                         
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                        夢合早占大成(ゆめあわせはやうらないたいせい) / 如環子編. --藤井文政堂   
                         【十一 -1-25】(2180240) 配置場所:貴重 
                         
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                        夢占い事典 : あなたの心と未来がみえる / ルナ・マリア著. -- ナツメ社, 2000. 
                        資料ID:72001998 請求記号:148.9/Ru 配置場所:3階M21 
                         
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                        『源氏物語』でも光源氏が生まれたときに、高麗の「人相見」が光源氏を親王でなく臣下にした方がいいと言い、日本の「宿曜道」の人も同意見だったという場面が出てきます。 
                         
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                        世界大百科事典第2版 ; マイペディア : インストールディスク. -- 日立システムアンドサービス, c2005. w. 
  
 
甲骨文と殷史 / 白川静著. -- 平凡社, 2000. -- (白川静著作集 / 白川静著 ; 4). 
資料ID:30717008 請求記号:222/Sh/4 配置場所:3階N19 
 
西洋占星術の歴史 / S.J. Tester ; 山本啓二訳. -- 恒星社厚生閣, 1997. 
請求記号:148.8/1 資料ID:30351424 配置場所:3階M21 
 
図説星の象徴事典 / キム・ファーネル編著 ; 栗山節子訳. -- 東洋書林, 2008. 
資料ID:30750425 請求記号:148.8/Fa 配置場所:3階N7 
 
東洋の科学と技術 : 藪内清先生頌寿記念論文集 / 藪内清先生頌寿記念論文集出版委員会編. -- 同朋舎出版, 1982. 
3階M14  20996628  402.2/1  
 
占星術師たちのインド : 暦と占いの文化 / 矢野道雄. -- 中央公論社. -- (). 
資料ID:10677995 請求記号:081/3/1084 配置場所:短大図書館 
 
予言の力. -- 勉誠出版, 2001.7. -- (アジア遊学 ; No.29). 
資料ID:30477902 請求記号:382/58 配置場所:3階M16 
 
お宮に行こう : 神社の基礎知識 / 神社新報企画編集. -- 神社新報社, 1994.9. 
資料ID:21610851  請求記号:175/5  配置場所:3階U4 
 
漢字と日本人 / 高島俊男著. -- 文藝春秋, 2001.10. -- (文春新書 ; 198). 
資料ID:30512900 請求記号:811.2/Ta 配置場所:3階P13 
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